ボンジュール・マドモアゼル

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[SICP] SICP学習メモ

 
同一と変化 の理論的論点の覚書き
しかし「同じ」オブジェクトを二度観測し,オブジェクトのある性質が一回目と二回目の観測で違っているということ以外に,あるオブジェクトが「変った」ことがどうして分るのだろうか.つまり何か先験的な「同一」という概念なしに「変化」を決めることは出来ず,変化の効果を観測することなしに同一性を決めることは出来ない.


何をいっているのだろうか。

しかし「同一」のオブジェクトを二度観測し,オブジェクトのある性質が一回目と二回目の観測で違っているということ以外に,あるオブジェクトが「変化」したことがどうして分るのだろうか.つまり何か先験的な「同一」という概念なしに「変化」を決めることは出来ず,変化の効果を観測することなしに同一性を決めることは出来ない.

引用文の「同じ」と「同一」、「変った」と「変化」の表記を合わせてみたら多少わかりよくなったか。
(表記は原文も合っていない。訳は忠実。)

解釈の方は、
「同じ」オブジェクトを二度観測し..
まずこれ、「同じ」オブジェクトを二度観測し、とあるが、
その二度目に観測したオブジェクトが、一度目に観測したオブジェクトと本当に「同じ」ものなのか。一度目の観測した対象とは、異なる対象を見て変化があったものとしていないか。
(「値が同じ」をいうとき、その値は異なるインスタンスであってもいいが、先験的な同一性はない。そもそも、値の同値性を問うとき、インスタンスという概念は不要。)

この懐疑に対する答えが先験的な「同一」ということである。
先験的な同一性は、時間上に存在するものとして、インスタンスの存在を措定する。

次の「変化の効果を観測することなしに同一性を決めることは出来ない.」
ここでいう同一性とは、そのインスタンスの「状態」の同一性。(さきほどの先験的な同一性はインスタンス自体の同一性。ほかのインスタンスとの区別)
「変化」は、変る前と変った後があるということ、
それを観測できるということが、「変化した、してない」を言うのに必要であるということ。

一般にデータオブジェクトを変更しないうちは,合成データオブジェクトは,部品の集積に過ぎないと見ることが出来る.
これは、状態が変らないオブジェクトは値オブジェクトと見なせるということ。数値と同様に扱えるということ。インスタンスなんて考える必要がない。

しかし合成データオブジェクトにはその構成要素とは違う「自己同一性」があるので,この見方は変化がある時には正当ではない.

状態が変り得るなら、インスタンスを意識すれよ、ということ。